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「そうだな、よく分かったよ。じゃあ、改めて……」
「!」
「美桜! もう俺は、美桜が居なきゃダメだ! 色々抜けてたりしてまた、迷惑をかけることもあるかもしれないけど、俺は、これから先もずっと美桜と一緒に居たいし、美桜のことを全力で守る! 美桜と出会ったのは、運命だと思ってるし、その運命を信じて、これからもずっと一緒に居てください!
美桜さん! 俺と結婚してください!」
大河の手には、大きなパールの指輪があった。
「え?」
「あ、コレ、おふくろがお婆ちゃんから譲り受けた物らしいんだ。 さっき預かって来た。ダイヤモンドは、俺が買ってやる! コレは、コレで受け取って欲しい!」
「そんな大切な指輪を私がもらっても良いの?」
「うん。お嫁さんになる人に譲りたかったんだって。冠婚葬祭に便利だって言ってたぞ」
「ホントだね」
「で?」
「ふふ〜ありがとう! 本当に私で良いの? 返品はきかないよ!」
「うん、返品なんてしないよ。だから、安心して来て!」
「……はい! よろしくお願いします」
ようやく、ぎゅーっと抱きしめられて、ホッとした。
すると、やっぱり涙が流れた。
「良かった〜」という大河
熱いキスをする。
「これからも、何かあったら絶対言ってくれよ! 1人で考えるなよ!」
「うん、そうする」
「美桜〜大好き〜」と、更にぎゅっとする。
「痛いよ〜」
「あ、ごめん。指輪嵌めてみる?」と、左手薬指に嵌めてくれた。
「あ、ピッタリだね」
「良かった。今度の休み、指輪買いに行こうな」
「うん。結婚指輪だけで良いよ。ダイヤは要らない」
「そうか? とりあえず見てからだな。じゃあ、コレ書いて! 早くご飯食べないとせっかくの料理が冷めちゃうな」
「温め直すよ」
そして、私は、婚姻届にサインをした。
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