いよいよ

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 そして、日曜日。 父に会うのは、いつぶりだろう? 前回は、電話をかけて、大河が話してくれたから、会わずに済んだ。その前って母の法事の時ぐらいしか会っていないような気がする。 だって、もしかすると、まだあの時見た、女が父の隣りに居るのかもしれないし、もしかすると、もうとっくに女性が入れ替わっているかもしれない。 いずれにせよ、そんな話はしないから知らないし、好きに生きれば良い! と思っている。父の人生なのだから……出来れば関わりたくない。 お昼前の11時頃に行くと伝えた。 大河がこの前、電話で話してくれたから、察しはつくだろう。 懐かしい実家に着いた。 「へ〜ココが美桜の実家なんだ。大きい家だなぁ」 「1人暮らしには、持て余してるんじゃない? だから、いつも誰かを連れ込んでるのよ」 「連れ……まあな、それは分からないけどな」 玄関前まで行って、急に足が重くなる。 「大丈夫か?」 「うん……」 手を繋いでくれた。 「行こう」 「うん」 「こんにちは〜」と元気よく言ってくれた大河 「はい〜」中から父が出て来た。 「はじめまして、青木大河と申します。先日は、お電話で失礼致しました」 「あ、はじめまして、美桜の父です。どうぞ」と、中へ促される。 「久しぶりだな」 「うん」やっぱり、会話は続かない。閉ざした心。
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