とんでもない事件

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とんでもない事件

 同棲を始めて、1ヶ月が経った10月半ば。 仕事量が増えた為、パートさんを増員することになった。 「どうしましょう? この3人で良いですか?」 「うん、そうだなぁ〜」 マジマジと1人の履歴書を見ている大河 「ん? お知り合いですか?」 「いや、派手そうな人だなと思って……会った時どうだった?」 「う〜ん、確かに他の人よりは、派手な感じだったですが、仕事は経験者らしく早かったです」 「なるほどな。綾瀬さんが良いなら良いですよ」 「分かりました。じゃあ、この3名に来ていただきますね」 「了解」 そして、採用者には、すぐに連絡を取り、翌週月曜日から来ていただくことにした。 大河が部長になってから、パートさんの平均年齢は下がり若くなった。なので、今回も26歳、29歳、30歳の方々だ。 大河が気になっていたのは、30歳の女性だった。  初日、ピアス、ネックレス、指輪、ネイルをして来られたのが、その30歳の真鍋さんだ。 通勤時は、構わないが出社後、現場では装飾品は、必ず外すことになっている。 ネイルは、ビニール手袋をするので見えないが、休憩時には外すので派手でないもの! となっている。真っ赤なネイルは、やはり大河の言うように、とても派手な印象だ。お出かけには良いが、この職場には、そぐわない。お顔もハッキリした顔立ちだからか化粧映えして派手に見える。
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