とんでもない事件

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「え?」 「気づかなかったですか? 皆んなメモを取り一生懸命だったのに対して、1人だけ現場現場で、キョロキョロ男漁りをしているような……」 「え〜〜?」と驚く次長 「確かに……」私も気付いていた。 まさか! と思っていたが、その予想は、当たってしまった。 研修最終日、合格者だけに続けて来ていただくという判断をくだす。 もう3日目ともなると、要領が分かり手際が良くなる人が多い。この時点でまだ、出来ないことの方が多いと正直厳しい。 3名とも手際よく出来ていると思う。 しかし、問題は、お昼休みに起こった。 食堂でいつものように同期3人で食事をしていると、 研修生の真鍋さんが何やら大河の元へ行き、話している。食事を済ませた大河が慌てて真鍋さんと、出て行った。 ──どうしたんだろう? 「次長に聞いて来ようかなあ?」 「あ、メッセージで聞いてみるよ」と菜津葉が、山城次長に聞いてくれた。 〈なんだか、さっきピッキングした商品を間違えたかもしれない! って真鍋さんが……だから、部長が対応するから大丈夫! って〉 「そうなんだ。大丈夫かなあ? 菜津葉ありがとう。私も早めに戻るね」と、先に席を立った。 「うん、分かった」
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