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フライトレコーダーの内容が公開されると、
機長たちの遺族に対する非難の声が和らいできた。
機長たちは最期まで諦めず、操縦を続けていたのだった。
墜落の原因が判明した。
この機体は、以前に尻もち事故を起こしており、
その修理をメーカーが行っていた。
その修理が不完全であり、隔壁の継ぎ目17%に不備があったことが発覚した。
強度不足により、機体後部の圧力隔壁が損傷し、それが原因で垂直尾翼が破損。
垂直尾翼を制御する油圧系統から油が漏れ、連携している他の油圧系統もすべて使えなくなり、操縦不能に陥っていたことが判明した。
機長たちは、そんな状態の機体を操縦していたのだった。
機長・副機長・航空機関士たち、123便クルーは、最期の最期まで全力で職務を全うしていたのだった。
後日、この3人に「ポラリス賞」が贈呈された。
ポラリス賞とは、民間航空機パイロットに対して、その優れた飛行技術や英雄的行為を表彰する、国際的な賞である。
機長のご息女は、当時は厳しい世間の批判に晒されたが、それに負けることはなかった。
その後、父と同じ航空会社に就職し、現在はCAとして働いている。
< 終 >
航空事故で亡くなった方々へ、謹んで哀悼の意を表します。
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