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ロアの下界(地上)生活日記 #5
ロアは不快であった。
「人間と寝るなど…。」
冥界の人間と下界の人間では違うのだ。
「人間と人間…あぁ、最悪だ。」
ロアはため息を吐いてベッドへ座る。
すると、風呂から上がってきた龍二が怒鳴る。
「おい!!」
「な、何だ!?」
「シャンプーとリンス全部無いんだけど!?」
「…多分我が全て捨てた。」
「はぁ!?」
ロアはよく分かっていなかった。
下界のシャンプーとか、嫌味が刺して仕方無い。
臭かったし、捨てたらしいが。
「何やってんだよ…ドラゴンのくせに風呂はしっかり入ってるし、しかも神だから?か知らねーけど、体小さくさせて家に侵入するわ…。」
「龍だからといって風呂に入ってはいけないのか?」
「そうじゃねぇけどさ…流石にシャンプーとかを捨てるとかはねぇだろ…。」
ロアは首を傾げた。
そして続ける。
「我は龍、別世界に生きる者。貴様等人間の事など知った事は無い。」
「…。」
「龍とは言えど、人間の血を引いてるがな。」
ロアはベッドに寝っ転がる。
「俺のベッド!」
「あぁ、そうだったのか?借りるぞ。今日から我の寝床だ。」
「えぇ…。」
ロアはそのまま寝てしまった。
「…早い。」
龍二はそう思って仕方無く床に眠る事にした。
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