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私はリベンジする。そう固く決めてコンテストに取り組んだ。
ディスカウントストアーは薄利多売。多売と言っても限度がある。利益を出すには経費を削減する。一番大きな経費は人件費。かと言って減らされると私をはじめ従業員は困る。ならば利益率の多い部門を厚くし利益を増やす。適材適所、これをコンセプトにレポートを仕上げた。
グロッサリーと言われる常温商品。調味料や乾物、飲料、お菓子の品出しは誰でも出来る。そこにいる人員を分け他の部門に振り分ける、朝勤務は鮮度が命の青果に回し、夕方に向けて需要が高く利益率も一番高い惣菜のチャンスロスを無くす為に昼勤務のパートさんを回す。夕方から混むレジに夕方から出勤のアルバイトを回す。
これで鮮度を保てチャンスロスもなくなりレジ混雑によるお客様のストレスがなくなれば店のクオリティーも上がる。
このレポートとはディスカウント部門の大賞を取り、私はあいつ同様マネージャーに昇進した。
マネージャーに昇進してからも、改革は進めた。電話交換を人ごとサービスカウンターに移した。余裕が出たサービスカウンターは順番にレジ回りの整備に入る。その事により外部委託の清掃人員を削減する。
様々な改革を進め利益率を上げた私は順調に昇進をして行った。
それはあのゆるせない事を忘れていなかったから……。他力ではなく自力で這い上がりたかったから。
副店長になった時はもう顔も忘れる位あいつは私の頭の中にはいなかった。
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