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「そんなことがあったんだ・・・」
「あの時、君と見た花火が事故の記憶とオーバーラップして、私、君のことも記憶から消してしまったんだわ・・・」
「今は全部覚えてるの?」
「うん。私が君に告白したことも。そして君が受け入れてくれたことも」
「ねえパパ、ママ、どうしたの? もう、はやくいっしょにはなびをみようよ! はなびがいっぱいおそらにひろがっているよ!」
クライマックスの花火が上がった。七色の光が僕たちの頭上に降り注いだ。星の数よりも圧倒的に多い光の粒子たちが天を覆い尽くした。そして、夜の闇の中に吸い込まれるように静かに消えていった。
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