【番外編】素晴らしき贈り物

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「ところでメイ、来週はいよいよ日本だ。遼二と紫月の披露宴だからね」 「そうでしたわね。そろそろ支度を始めないと。お父様とお母様はチャイナ服で出られるそうだから、お式には私たちも一緒でいいかしら?」 「そうだね。それと今回は披露宴の後に観光に出掛けるぞー! 弟の焔が京都を案内してくれるそうだ」 「まあ、素敵! 私、一度行ってみたかったのよ」  春節を過ぎたばかりの今の季節、日本はまだ冬の最中だ。 「日本はこちらよりも寒いからね。コートなどはあっちに行ってから一緒に選ぼうと思っている。焔の家からは銀座が近いから色々と買い物も楽しめると思うぞ」 「まあ、銀座! 素敵ね。雑誌やインターネットでしか見たことないけれど、たくさんのショップがあって素敵な街よね。そういえば香港は冬でもそんなに寒くないけれど、日本では雪が降ったりするのよね?」 「そうだな。俺たちは寒さに慣れていないから、焔が色々と準備してくれているようだぞ」  弟の焔によれば、香港育ちの人間には驚くほど寒いだろうとのことで、暖かい靴下や手袋、軽く羽織れるショールなどを家族の皆に用意しているそうだ。
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