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土曜日・・・ 「ただいま、悠ちゃん。」 クライアント先から戻った先生が私に挨拶をする。 土曜日も先生のアポが結構入っていて、今週は平日休みを1日貰い土曜日に出勤をした それをチラッと見ながら、私も返事をした。 「これから予定あるかな?」 「家に帰る予定がありますね。」 「花火大会が開催されるから、一緒に行かない?」 「行きません。」 そう答えてから、定時なのを確認してパソコンの電源を落としデスクを片付けていく。 そしたら、どう見ても動揺している先生が私のデスクに近付いてきた。 「明日は、この前の婚活パーティーの人と2人で会うの?」 「そうですね。」 「俺にも1日くれないかな? 今日・・・花火大会を一緒に・・・。」 「花火とか別に興味ありませんので。」 先生に笑い掛けてから鞄を持って立ち上がる。 そんな私を先生が険しい顔で見下ろす。 「花火の音を聞きに行こうよ・・・。」 「花火の音ですか?」 先生は花火を見にいくわけでなく、花火の音を聞きに行くらしい。 「俺は花火の音が好きなんだ。」 「そうですか・・・。」 これには何て返事をしていいのか分からなくなる。 「花火の音を悠ちゃんと一緒に聞きに行きたいんだけど。」 それには苦笑いで・・・。 苦笑いをしながらも小さく頷いた・・・。
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