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閑静な住宅街、そこの比較的良いマンションの実家に帰る。
玄関の扉を開けるとネコがお出迎えをしてくれ、私は“ハナビ”の頭や喉をワシャワシャと両手で撫でた。
「ただいま~!!」
「お帰り~!!」
大きな声で言うと、今年の3月末で定年退職をしたお父さんの大きな声が。
リビングの扉を開けるとソファーにお母さんと2人で座り、お母さんの肩に手を回し仲良くテレビを見ていた。
お母さんが幸せそうな顔で私を見た時、ハナビがお母さんのビザの上に乗った。
ハナビを嬉しそうな顔でお母さんがゆっくりとゆっくりと撫でる。
なんとも幸せな時間だった。
それに笑いながら、お父さんが作ってくれた夜ご飯を食べていく。
レストランの料理ですか!?というくらい味も盛り付けも上手。
「お父さん料理上手だよね。」
「昔は職場で当番があったからね。
最近の時代はなくなったけど。」
消防士だったお父さん。
昔は料理を作る当番があったらしい。
何も料理が出来なかったお父さんが、そこで料理を覚えた。
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