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切り出したい。
「ねぇ、ヒロ。」
日曜の昼下がり。
妻である私とも話をしたがらない夫の背中に
話しかけた。
・・・一度目の呼びかけで振り返った事など、
この夫は、ない。
1歳になったばかりの子供を片手に抱きながら
もう、一度、名前を呼ぶ。
書斎で忙しげにパソコンに向かう夫が
面倒くさそうに
「あぁ」
と、素っ気ない返事をした。
要件だけ早く言ったら、
部屋から早く出ていけと言わんばかりの態度に
話す気持ちさえ萎えた。
休日でも我が子を抱こうとさえしない
態度に呆れていた。
・・・何のための結婚なんだろう。
洗濯物を畳みながらカレンダーを眺めていた。
今日の結婚記念日は、
普通の日常として業務と同じ様に流れていた。
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