祝!3万スター

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祝!3万スター

拓海さん、きっと喜ぶよね。だって『雨宮課長に甘えたい』が3万スター達成したんだよ。 早く拓海さんに教えてあげなきゃ。 「中島さん、ニヤニヤしてどうしたんですか?」 パソコン画面を見て、嬉しさを噛みしめていたら、宣伝部のオフィスに久保田が戻って来た。 慌てて、ブラウザを閉じる。3万スター達成した事を久保田に伝えるのはまだ早い。先に拓海さんに伝えなきゃ。 「中島さん、勤務中にエロサイトでも見てたんですか?」 「エロサイトなんか見ないわよ! 久保田じゃあるまいし」 「僕は会社でそんなの見ませんよ」 「この間こっそり巨乳の女の子が出ているサイト見てたじゃない」 「なっ……」 久保田の頬が僅かに赤くなる。 「あれは仕事で見てたんです」 「ふーん、仕事ねぇ。まあいいわ。ところで雨宮部長知らない?」 「部長はさっき阿久津本部長に呼び出されてましたよ」 「えっ! 阿久津が雨宮部長に何の用なのよ!」 「知りませんよ」 「まさか、どこかに飛ばされるなんて事は」 「中島さんが無茶しますからね。その度に雨宮部長が庇っていましたから、あるかもしれませんね」 「ちょっと久保田、脅かさないでよ」 「事実を言っただけです。そう言えば海外支店の責任者が必要って話がありましたよね」 海外支店……。 不安になる。拓海さん、英語上手だし。海外支店への転勤もあるかもしれない。そうなったら拓海さんと離れて暮らすの? 遠距離? 
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