(三)

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 被害者の数は少ないが、今まで被害に遭った金額は一〇〇億近くにも上るということだった。しかし、なぜか被害者は、この会に助けを求める前後に事故や自殺などで亡くなるケースが多かった。そのため被害者は殺されているとも見られていた。  殺されていれば刑事裁判にもできるが、証拠がなくずっと立件できずにいた。しかし一件だけ、辛くも生き残ることができた被害者がいた。弁護士らはその人物を中心に裁判を起こし、「クリーン・キャッシュ」の代表取締役の国分を法廷に引きずり出して裁きを受けさせることに成功したとのことであった。 (続く)
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