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宝殖産興業にはいい噂のない会社で、暴力団ともつながりがあると噂されていた。金融の他は不動産業なども営んでいた。社長は宮崎善郎という戦後直後生まれの人間だった。そしてクリーン・キャッシュの社長に就いた人間というのが、その宝殖産興業で宮崎の右腕だった国分隆司という男であった。
裁判記録には、金融事業はクリーン・キャッシュがやっていたとされるが、実際には宝殖産興業が闇金事業をやっており、クリーン・キャッシュの顧客に貸し付けていたのはこの親会社だという指摘があった。しかし、実行はどうやら国分が中心となってやっていたらしく、この宝殖産興業とその社長の宮崎は無関係と、裁判で認定されていた。
(続く)
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