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 挿入の角度を変え、射精しそうになる場所と最奥を交互に突かれながら、翻弄されるままに必死で高久さんにしがみついた。 「だ、め、ぁ、もう、いき、そ……う、です」 「俺も、気持ちよすぎて、頭おかしくなっちゃいそう」  ふ、と荒い息をもらして笑う高久さんの男っぽい表情にくらくらしながら、もたらされる縦の動きに合わせるように、僕もいつしか前後に腰を揺らしていた。  いちばん奥を、先端で突かれた瞬間、なにもない空間にスコンと落ちていくような、新たな快感が訪れた。  経験したことのない絶頂を迎えたのち、信じられないような脱力感が全身を襲って、直後、ふわふわした幸福に身体が包まれる。  中でじっとしていた高久さんのものがどくどく震え、温かいものが内部にあふれ出してきたのはその時だった。  彼の身体が小刻みに揺れ、腰がいやらしく波打つ。  眉間に寄った皺に思わず伸び上がって口づけると、気づいた高久さんがきれいな笑顔で僕の目の奥をのぞきこんできた。 「芳村さん、愛してます」  このタイミングで、ヘロヘロの状態の僕に対して、微笑みながら極上の愛の言葉を伝えることができる余裕が憎たらしい。 「高久さんは、人たらしです」 「前に酔っぱらった時も、そんなこと言ってましたね」 「だってすぐ僕のこと、めろめろにするから」 「じゃあ芳村さんたらし、ってことで」  もう一回、とか言いだす高久さんから逃げようとして失敗した僕は、内部でゆっくりと膨らみだした欲望に興奮してしまって、気づけばまた腰を揺らすはめになってしまった。
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