結婚相談しません！！

９

「ぁ、ちょっと、待って、ストップ……」
「ごめんなさい。止まんないです」
「ま、ってください」
「無理です」

　そう言うと高久さんは手際よく自分のワイシャツを脱ぎ捨て、がばっと僕の上に倒れこんできた。

「ひゃ、くすぐったいっ」

　首の側面に顔をうずめた高久さんが耳の裏を舐めてくるので、変な声が出た。
　醜態とくすぐったさに笑って首をすくめていると、そのまま唇が下に下りてくる。
　左の乳首をまた、手のひらで隠すように指で挟んで愛撫しながら、右の乳首は上下の唇で挟まれた。

「そこ、なにもないですから」

　真っ平らな男の胸なんてさわっていて楽しいはずがない、と訴えると。

「芳村さん、ここ、気持ちよくないですか？」
「僕は、なんとなく……気持ち、いいです、けど……ぁ」

　ひとりでする時にそんな場所をいじったことなんてなかったのに、高久さんの手や口で愛撫されると、今まで存在を意識しなかったその突起が、すごく感じやすい場所だとわかる。