19/29
前へ
/107ページ
次へ
「そっちは、っ、今日はだめです」  手を下に伸ばし、性器を口に含みかけた高久さんの顔を引きはがす。 「なんでですか」 「もう、すぐにいっちゃいそうなので」 「いってもいいですよ?」 「だめです。この前、ひとりでいっちゃったし、また今日もひとりでいったりしたら、僕の射精回数ばっかり増えてしまいます」  数を合わせないと、と呟くと、僕の小ぶりな性器をつかんで高久さんが笑う。  笑った振動が小刻みに手から性器に伝わって、笑顔の高久さんを前に僕はうっかりいきそうになった。  我慢しようとして腰を引いたら、エロティックに微笑む高久さんの手が追いかけてくる。 「ほら、我慢しないで」 「あぅ……、だめっ、あぁ、あ、あぁっ!」  逃げてもベッドの上。  結局は閉じようとした脚を高久さんに広げられ、いちばん恥ずかしい格好で固定されたまま、僕は不覚にも射精してしまった。 「も、もう、だめって言ったのに!」 「ごめんなさい。でもかわいかったから」 「うぅ……、二対〇になっちゃったじゃないですか」 「戦いですか!」  また高久さんがあごを仰け反らせて笑う。 「戦いです」  起き上がり、高久さんの昂りに手で触れる。
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

271人が本棚に入れています
本棚に追加