三木谷製菓の御曹司

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 副社長の樹は、騒がれる事にはウンザリしており、帰国後に社内では笑った顔を見たことがないと言われている。  それがまたクールで素敵だと話題になるのだ。  帰国当時は、果敢にも樹に告白する女性が後を絶たなかったが、バッサリ『迷惑』と言う樹に告白する社内の女性はだんだんといなくなった。  社外ではまだ告白しようとする女性もいるが、樹の秘書の藤堂が樹に近づけないようにガードしている。  反対に弟の航は、誰にでも愛想がよく声を掛けられると食事に行ったり、一夜限りの関係を持つこともあるが特定の女性と付き合うことはなく、海外赴任になった際は全てを清算するかの如く、アッサリ飛び立っていった。  自分は特別だと思っていた女性もいたようだが、連絡出来なくなった事で現実を突きつけられたのだ。  泣いた女性は数知れず……。  女性への態度は兄弟で、正反対なのだ。
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