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「やっぱり、後輩に呼び捨ては嫌でしたよね?すみません。」
「そ、そうじゃなくてだな。」
フードコートを離れ、駅に向かう。
先輩が戸惑ったように、なにか言おうと考えてることがわかった。
「そうじゃなくてだな、その、ま、周りの目とか。」
「俺の友達は、普通に先輩のこと呼び捨てにしてましたよ。」
「そ、そうなのか?俺は、友達が少ないからな。。」
先輩は話すのが苦手らしい。
俺に心を開いてくれるのにも時間がかかった。
先輩の少ない友達とやらに、俺はちゃんと入っているんだろうか。
いや、入っていたらおかしい。
だって先輩は俺のこと、
「 慎 」
先輩がつぶやく。
俺は足が止まった。
「な、なんだよ!」
先輩が耳まで真っ赤にして手をぶん回す。
「い、いや、まさかほんとに呼んでくれるとわ。」
俺は誤魔化すように早歩きになる。
ヤバい、今顔見られたらー
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