一粒のピース

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「それは、その...。佐倉くんからもらったんだよ。俺のお手製だからって言われて」 蓮人はリングを取り出し、月に照らして中の文字を見た。 「Kai&Rento2022 8.27」と蓮人が文字を読みあげた。 「8.27って今日じゃん!!嘘っ!?」と魁もリングの中を見た。 「もしかしたら、佐倉くん俺らが付き合うの分かっていたのかもしれないな」 「そ、そうかもな。ちょっと、怖いけど」とボソッと呟いた。 「なぁ、魁。手出して」と言われ、左手の指にリングをはめた。 魁は顔を赤らめながらも、目で訴え蓮人にも手を出してもらった。 「蓮、これからもずっと僕の傍から離れないでよね」と歯を見せて笑った。 「あぁ、これから先ずっと一緒だ」 こんな日々がこれから先ずっとずっと、ずーと!続きますように。 繋いだ両手にはお揃いのペアリングがはめられていた。 「蓮!」 「うん?」 「ありがとう。大好き」 これから先もずっと、蓮を好きでいる。 蓮が傍から離れないように僕も頑張らないといけないな。 でも、やっと僕と同じ景色を見れる人が現れたんだ。 蓮ならこれからもずっとこの先、キラキラした景色が見えるんだろうな。 だから、僕は ―また生まれ変わったとしても蓮人に恋をするー             END
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