一粒のピース

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「でね、その子大きいリボンしてて可愛いんだよ。顔も小さくて、とにかく可愛いんだよ。俺、やっぱりあぁいう子と付き合いたい」を口角を緩ませながら頬杖をついた。 「そうか、そうか」 「おい、ちゃんと聞けよ。」と机に手をつき、体を乗り出した。 「ちゃんと聞いてるよ!で、その子に早速告白したのか?」 「いや、してない。というか僕、無理だと思うんだ」 「お?珍しいな?魁が無理って言うだなんて」 しゅんとなって、魁が小さくなっていた。 「だってね...今まで見た中ですげぇ―好みでめちゃめちゃ可愛いんだよ。絶対彼氏とかいそうだなぁって」 「なるほどな。でも、魁がそんな言うくらいなら俺も会ってみたいな」 「付き合ったら、会わしてやるよ!」 「気長に待っといてやるよ」 ふっと蓮人が鼻で笑った。 「馬鹿にしてるだろっ」 「いいや、してないよ」 蓮人がくすっと笑っていると、ポコポコと背中を叩いた。 そして授業が終わり、いつも通り大学の校門の前で蓮人を待っていた。 スマホをいじりながら、周りを見渡していた。 「あ、蓮だ。おーい蓮!」 魁がニコニコと笑いながら、大きく手を振っていた。 周りを気にしながら、蓮人は小さく手を振り返した。
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