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義父の死
ニャンのお告げ以後、何事もなく時は過ぎていった。
そして、その年の10月
彼が、週末自宅に帰ってきた翌日の朝、電話がけたたましく鳴った。
電話を取ると、義母が
「お父さんが、今朝、息をしていなかったので、救急車を呼んだの。急いで病院へ行って!」との連絡だつた。
彼と私は、取るものもとりあえず、車で指定された東京の病院へ向かった。
病室でベットに横たわる義父は、人工呼吸器を付け意識がなく、無機質な音だけがなっていた。
半日が経った10月11日、人工呼吸器が外され白い布が義父の顔にかけられた。
義母から、朝は良く寝ているような顔だったから、いつもの時間には起こさなかったが、昼まで起きてこないのは、おかしいと思って顔を伺ったら、息がなかったと・・・
あまりにも普段と変わらず穏やかな顔で、亡くなっているなんて思わなかったらしい。
苦しまず、いつものように、畳の上で眠るように亡くなるなんて、ある意味幸せなのかもしれない。
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