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やめないで
王子の美しい顔が近づいてくる。王子の前髪が私の額に触れそう。どうなっちゃうんだろう、少し怖いよ。それなのに私は目を閉じて身を委ねようとしている。
「怖い?
何も心配することはないよ。
でも、嫌がることは絶対にしないし君を傷つけたりもしない。
どうする?
やめるかい。
早くしないと……
止める自信がなくなりそうだ」
王子からこぼれる言葉が私の顔をなでる。
──私は、私は……王子のことが……あぁ〜。
その瞬間、急激な眩暈におそわれ、意識がぶっ飛んだ。
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