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「りょ……すけ、あ……」
俺を見上げる切なげな瞳。
口づけは、醤油ラーメンとチョコのジェラートの味。
「もっと、ちゅーして」
「…………!」
孝太は、俺を許してくれたのか? 本気で俺にキスをねだっているのか……?
何も確信が持てないまま、俺たちは深いキスを続ける。止まらない。こんなの、止められない。
靴も脱がないまま、俺は狭い玄関で孝太を押し倒した。孝太のコートのファスナーを下ろそうとするけれど、手が震えてうまくできない。
「くそっ」
「涼介、待って。背中、痛い」
孝太が少し顔をしかめていた。
床はフローリングで硬い。
「……っ、ごめん」
「ううん。起こして」
腕を引いて孝太を起こすと、孝太は両腕を俺の首に絡め、耳もとでささやいた。
「ベッド行こ……」
頭に、かあっと血がのぼった。
蹴り捨てるように靴を脱ぎ、孝太を引きずるように室内へ連れていく。
「おい、俺、まだ靴……!」
短い廊下で、孝太も靴を脱ぎ捨てる。強引に腕を引き、ベッドに押しつけた。
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