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 あたしの前に落ちてきたのは顔だった。  美しい女の顔が、いくつもいくつも落ちてくる。  毎日、世界中の美女たちが、古い顔に飽きて、新しい顔につけかえるのだ。  あたしはひとつの顔を探しだして、  「ふん!」  と踏みつぶしてやった。  彼氏を寝盗った女の顔だ。  男たちだけが、まだ女の秘密に気づいていない。
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