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そんな日々が続いていた時、また王太子殿下の伴侶選びの夜会の招待状が届いた。なんでも前回は見つからなかったらしい。今回も欠席しようと、僕は職場の机の前で招待状を見ていた。するとコンコンとノックの音がしたから、顔を上げるとキースが立っていた。今は休憩時間で、それは騎士団も魔術師も変わらないとは思うが、何か用だろうか?
「ヴェル」
「何?」
「今日急遽代休になったんだ。俺の家に来ないか?」
「いいけど」
僕が頷くと、隣に座っていたアクスが目を丸くした。
「え? 二人って親しかったっけ?」
「まぁまぁかな」
素直に僕が答えると、キースが片目だけを細くしてから、咳ばらいをした。
「かなり親しいぞ」
「そうなの? 僕も行きたい!」
アクスが言うと、キースが首を振った。
「俺はヴェルに用があるんだ。二人で話す」
「ふぅん? どんな用事?」
「お前には秘密だ。本人に直接言う」
「――ヴェルは僕のなんだから、あんまり近寄らないでよね」
「お前の? そんな話は聞いた事がないが?」
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