ピーターパンシンドロームファースト

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時間が止まり、仮に悪事に走ると言うと、ただでさえ稀有な体験中に更に私利私欲を満たしてしまい、廃人化する。時間が動き出した際に廃人化し易くなるのだ。余程自分にとっては良いことじゃないか?瞑想に耽るのが最善策なのだ。「あっははっ!宮浜さんも川越さんも僕みたいな危ない奴と居るのは嫌でしょう?だって、僕には爆弾が仕掛けられていて、光学兵器の無断使用を是正する意図があるんです。小田岸一族の揺るぎ難き宿命何です。」小田岸さんははにかんでいたが、私と川越さんは尻ごんだ。「こ、光学兵器の無断使用を是正する為に小田岸さんに爆弾を仕掛けたのか?誰がそんな許可を出したんだ?」私は半ば半狂乱になり、小田岸さんに問うた。「ば、バカな…今小田岸さんを刺激したら爆発するに決まってますよ!宮浜さんっ!」川越さんは止めに入った。「いや…川越さん。寧ろ有り難い。こうして宮浜さんの訴追にも無反応な僕の通称ブルドッグボムは、決して光学兵器の無断使用を許しませんよ?あっははっ!」小田岸さんは気さくに私の無頓着な問いに応えてくれた。そして、3人は檻の中で心の底から笑んでいたのだった。 -完-
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