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小田岸さんは時間は止まるものだとしか言わない。人間の都合良く時間は止まるのだと小田岸さんは熱弁するのだ。「貴方方は気付いていない。資本主義、錬金術が如何に卑しく虚しい行い、仕えなのかを…うぅっ。」小田岸さんは涙を流し、嗚咽を漏らしていた。時間が止まった際に小田岸さんは動けるらしく、特に瞑想に耽るんだそうだ。「つまり、前後左右に働く資本力をその身に留め、伸ばした。と言う訳か…天地に勝るものはなしか…。」川越さんは物悲しくあり、小田岸さんのそれとは別物であった。「あっははっ!金は天下の回りものと言うでしょう?僕を潜った資本力と言うのは流石に強い。」小田岸さんは高らかに笑んでいた。それは刹那にあり、まさか時間が止まったか?と私は思えていた。「いやはや素晴らしい人生観だ。私なら空を飛び回るよ。時間が動き出すまでに…。」私は些かに異論を唱え、もっと小田岸さんを信頼しようと胸に秘めていた。
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