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(まあ、毎年どこかでなんらかの水難事故は起きているもんね)
ここに限ったことじゃない。
悲しいけれど、どんなに気を付けても夏には必ず水難事故は起こっている。たまたま、それが毎年のようにここで連続して起こっただけ。
(気を付けていれば、大丈夫よね)
と思ってた。
もちろんそれは、樹里には伝えていない。
そんなこと知らせたら、せっかくのキャンプが楽しくなくなっちゃうもの。
「キャンプを兼ねて、課題レポートまでやっちゃうなんて、控えめに言って最高!」
樹里が私のアイディアを絶賛してくれた。
二人で割り勘して、小さいキャンピングカーを借りていた。
今日はこの川遊びの後は夕飯にBBQして、キャンピングカーで一泊。
明日になったら、久保手山キャンプ場近くの山岳資料館に行って、民俗学のレポートをする計画だ。
川から上がって、レンタルしたキャンピングカーの冷蔵庫から缶ビールを取り出した。
冷蔵庫には仕入れた食材とお酒がぎゅうぎゅうに詰まっていた。
「これもやろうね!」
8月のこの時期、少し安くなった花火を樹里は取り出した。
「もちろん! やろう、やろう!」
来年は就活で忙しい。
今のうちに、いっぱい楽しい思い出作んなきゃ。
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