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青年の思い
ギュニアの大地は荒廃し、砂漠化が進み、国内は真っ二つに割れる不穏な政治情勢となった現代だが、それでもなお扇風機は自然なる涼をとり、家計を支える大切な作物に違いないのだとモパパ村の村民達は言う。
モパパ村の青年ンジョモ・モゲゲラはこう語る。
「ガンヒヤ大統領は許せねぇ。たしかにエアコンは涼むには良い代物かもしれねぇがよ。だが俺がなぜ今も扇風機にこだわり続けるかって?そんなのは決まっている。村中を、いや世界中を俺のファンでいっぱいにしたいのさ」
彼は笑ってタイマーツマミをやさしく捻った。
タフリカ原産の扇風機。
タフリカンファンは今日も旋回し、人々の声色を変えるのだろう。
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