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みんなの反応が怖かった・・・。 怖かったけど・・・会社内は盛り上がった・・・。 そんな中、社長が現れた・・・。 「なんだよ!!? そういう演奏か!!??」 大笑いしながら歩くと、社員が両端に寄って社長が歩く道が出来た。 社長が小太郎君と私の前に立ち・・・ 「飯田、藤岡ホールディングスの案件ありがとな!!」 そう言われ、お辞儀をする。 そんな私に大笑いしながら、小太郎君を見た。 「小太郎、次はお前の案件。」 「またコミュ障の求職者だろ!!?」 「違う。採用したい企業へのヒヤリングを頼みたい。 その企業の窓口と、紹介者の面談も。」 「俺・・・?“俺”でいいのかよ?」 「小太郎以外にいない。 小太郎が1番良く知ってる会社だからな。」 それを聞き、小太郎君が固まる。 「親父の会社か。」 「当たり!!!」 「親父の会社で、将来の社長候補の採用か。」 小太郎君が答えると、社長は大声で笑った。 「俺、お前のことも愛してるからな!!」 「・・・それはアイツに言えよ!!!」 社内に・・・城に、みんなの笑い声が響く。 それは・・・ 私が見付けた冒険者で・・・ 演奏者達・・・。 「今日からまた面接頼んだぞ、人事部長!!」 この会社のみんなにとっての指揮者である社長が、私みたいな女に頼み事をしてくれる。 「おい!オッサン!!! 真知子そろそろ妊娠させるからな!!! 早くもう1人見付けてこいよ!!!」 そんな指揮者にこんなことを言える・・・私の大好きな人。 そんな小太郎君が私を振り向き、笑いかけてくれる。 「帰ったら眼鏡外してやるから、面接以外で外すなよ!真知子!!!」 眼鏡をかけていても、分かる・・・。 小太郎君が私のことを大好きでいてくれると・・・。 私には分かる・・・。 盛り上がる社内のみんなの声を聞きながら、笑ってしまった。 私だけでなく、 私が見付けた冒険者者と演奏者達にも、 分かってもらえた・・・。 「頑張れよ、真知子!!」 「小太郎君も、頑張ってね!!」 end........
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