1

8/23
前へ
/226ページ
次へ
「真知子も食ってけ!! すぐガリッガリになるからな!!」 「ありがとう。私やるよ。」 キッチンに立って、冷蔵庫からタッパーをいくつか出していく小太郎君に言う。 「真知子なんかにやらせるわけねーだろ!! 座ってろよ!! 毎回わざわざ言わせんな!!」 「うん・・・。」 ダイニングテーブルの椅子に座りしばらくすると、テーブルの上に小太郎君が料理を並べてくれた。 里芋の煮物、だし巻き玉子、いんげんのごま和え、ささみに梅を挟んだ揚げ物・・・。 「真知子、白米食う? 俺は酒飲むから食わないけど。」 「私もお酒飲みたいからご飯はいらないかな。」 「あんまり飲み過ぎるなよ!? ・・・俺の方が潰れるから!!」 小太郎君が少し焦った顔でキッチンに戻り、私に日本酒を持ってきてくれた。
/226ページ

最初のコメントを投稿しよう!

590人が本棚に入れています
本棚に追加