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あ~、早く終わらねぇかなぁ。
ちなみに今は敵軍と睨み合っている状態だ。
さっさと終わらせたいのだが、なかなか動き出さない。
どうしたものかと考えていると、敵軍の大将らしき人物が前に出てきた。
あれは確か敵国の第三王子だった気がする。
名前は、、忘れてしまった。
まぁいい。それよりあいつは何しに来たんだ? まさか降伏でもするつもりか?だとしたらありがたい話だが、、 そんなことを考えているうちに向こうが何か言ってきた。
ん?何言ってんだ?よく聞こえないな。もっと大きな声で喋ってくれませんかねぇ。
しかし、何を言っているかわからない以上、こちらも何もできない。
なのでとりあえず相手の言葉を待つことにしよう。
そしてついに相手は口を開いた。
一体なんて言ったと思う?正解は―――
我が名はジーク=フォン=アスター! 我こそはアスター国国王の後継者なり! 貴様ら下賤の者どもを成敗してくれるわ!
―――というものだった。……え?マジ?こいつがあの有名な"王国の狂犬"って奴ですか?!こんなチビが?!嘘だろ?! ていうか、国王の後継ぎなら次期国王じゃないの?!なんで自分で国王になる気満々なんだよ! それにしても困ったことになったな。
もしこのまま戦争が始まれば、間違いなく俺は死ぬだろう。
よし!逃げよう!! そうと決まれば即行動あるのみだ。
まずは味方に連絡を取らなければ。
そう思い、伝令兵を呼んだ。
しかし、伝令兵はなぜか震えていた。
おーい?どうかしたんですか? すると伝令兵はようやく口を開いてくれた。
その内容は驚くべきものだった。
実は先程から敵軍が動かなかった理由なのだが、、 それは、俺達の動きを止めるためだったらしい。
つまり、俺達は罠に嵌められたのだ。
俺達が戦っている間に背後から奇襲を仕掛けてくるつもりなのだろう。クソッ!やられた!まんまと相手の作戦に引っかかってしまった! こうなっては逃げることもままならないだろう。
だが!俺は絶対に死なないぞ!生きて必ず故郷に帰るんだ!
、、、ついでに俺の楽しい軍ライフを邪魔したあの第三王子をボコす。
この戦争楽に終われるとと思うなよ!許さねえからな!
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