屋上の出会い

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眠い… 早く帰って寝たい。今はそれだけしか考えられない。こんな誰一人教師の話なんか聴くきのない始業式より寝てた方が時間を有効に使える。 うるさすぎて寝れねぇし。 屋上でも行くか。空いてるかは知らんが、こんな高校だし出入りする奴ぐらいるだろ。ふぁぁと大きな欠伸をしながら目的地へと向かう。 屋上に入ることはできたし、今日は運良くとてもきれいな空が広がる晴れの日。寝るには絶好の日だ。 「さっさと寝よ」 春風と暖かい日差しにより思っていた何倍もすぐ寝れた。しかし、俺はまだ知らなかった。これがきっかけであんなことが起こるとは。 ガチャ 「ん〜。やっぱ面白そうな子いなかったね」 「おい。付き合ってやったんだから奢れよな」 「わかって……る………って」 「…?おい、どうし……た」 そこにはスヤスヤと眠る見知らぬ生徒。 「起こしてみる?」 「あぁ」 おーいと肩を叩いて起こせば、相手は目を薄らと開け、起き上がれば不満げにこちらを見た。 「ん…」 そこに居たのは薄いベージュ色の髪の奴とハーフアップに括ったチャラそうな奴だった。ぼーっと眺めているとチャラそうな奴が話しかけてきた。 「ねぇ君1年生?」 「あぁ」 「俺達のこと知ってる?」 「知らねぇ」 まぁ1度顔見たら覚えるくらいには整ってるとは思うけど。 「君名前は?俺は成田 暁琉真(なりたあるま)。こっちは河神 天舞(かわかみてんま)」 「…西森 楓樺(にしもりふうか)」 「へぇ。なんかかわいい名前」 「あ"?」 楓樺はこの名前のせいで女だと揶揄われることが多々あった。今更そんなことで怒らないがムカつくものはムカつくので一応牽制しとく。 「おい」 「なんだよ」 「服、はだけてんぞ」 そう言われ自分の服装を見てみると、寝返りでもしてはだけてしまったのか胸元のボタンが外れていた。 「あ…」 指摘された事がなんとなく恥ずかしかった楓樺はいそいそとボタンを直し、もっと早く言えよと心の中で思った。 「ねぇ、楓樺ちゃん。この学校の噂知らないで来たの?」 「…市内でも有名な不良校って事か?」 「フフっ……ホントに知らないんだね!」 「…?」 この高校を選んだ理由は特にない。それに、自分にはこうゆうのがお似合いだ。不良は不良らしくでいい。 「…お前、明日もここに来い」 「は?なんでだよ」 「だって、お前面白いから」 「……は?」 「ブフッ…フフ…ハハハ!」 俺が返事を返すと急に成田が腹を抱えて笑いだした。意味わかんねぇ。 笑い終わったのか、コッチを見て口を開いた。 「天舞が気に入るのもわかるな〜」 「気に入る?」 「うん。天舞はさここには人入れないの!なのにに楓樺ちゃんは許された。俺も良いと思うしね」 いや待て、気に入るってなんだよ。俺、ものじゃねぇし。あと、滅多に人を入れないだと?つまり今まで2人で使ってたってことか… コイツらこんな寝るためにだけに造られたような場所を自分達のものに!?羨ましい… 「ま、とにかく明日も来てよ!俺達ずっーと暇だし!ね?」 「気が向いたらな」 そう言って俺は屋上を出た。まぁ別に来てやってもいいけどな…。 ↑明日も屋上で寝るつもりの人
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