陽花〜yoka〜✖️〜hiroki〜宏輝

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陽花〜yoka〜✖️〜hiroki〜宏輝

 隣で運転する陽花と名乗った女の胸元からは綺麗な白い肌が露出していた。  今すぐにでも襲いかかりたい衝動を抑えながら、俺は電子タバコを取り出す。  今日は運が良い。  いつも通り街で女に声を掛けていて、最後にと声を掛けたのが陽花だった。  陽花はお世辞抜きに俺がこれまで出会った女の中で飛び抜けて綺麗だった。  夜景の観えるところに連れて行ってくれるなら付き合ってあげる、と陽花が言うから調べると、一時間程で行ける山があった。山の中腹まで車で行ける人気の夜景スポットがあるらしい。単純に計算しても、こちらに帰ってくる頃には終電はないだろう。  その先の楽しみを想像して急いでレンタカーを借りた。  一時間近く掛けて山の麓までたどり着いた。後は登って行くだけという段になって、陽花が山道を運転してみたい、と言い出した。  不安に思いながらも運転を代わると、思っていたよりも慣れているらしく、夜の山道を事もなげに走って行く。  俺は安心して電子タバコを口に咥えた。 「タバコ吸うんだね」  陽花が言う。 「あ、ごめん。嫌だった?」 「ううん、吸うんだって思っただけ」  陽花が意外そうな表情を浮かべてポツリとこぼした。 「ねえ、わたしのどこが気に入ったの?」 「一目惚れってやつかな」 「顔ってこと?」 「顔も見た目も全部」 「そう。もしわたしの顔が全部、整形だったらどうする?」 「別に気にしないよ」 本心だった。整形でもなんでも綺麗ならそれでいいと本気で思う。  運転を代わってから二十分程が経過していたが、人気の夜景スポットらしき高台は見えてこない。何台かの対向車ともすれ違ったし、一本道だから道を間違えたということもないだろうが、一応地図アプリを確認する。少し先の別れ道を左側に二キロ程走った辺りにその場所があるらしい。
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