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今でも夢に出てくる。
伸ばした手に、触れたくて。
でも、結局出来なくて。
その時の彼女の顔は、何かを諦めたかのように、悲しげで。
それでも、笑っていた。
私には分かる。
もう二度と彼女と会うことは無い。その事実はとても悲しいことだけど、同時に少し安心しているんだ。
彼女は私の事を恨んでいるだろうから。
万が一、彼女と会ったとしたら、きっと私は彼女から報復を受けるだろう。
でも、それでも会いたい。もう一度会いたい。
許されないとしても、せめてもの謝罪を。10年の思いを込めた謝罪を。
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