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第1話
第1話
『新人教師、登場!』
ここは、空海町の中心に位置する大きな高校、『市立空海高校』。それなりの学力を持ったそれなりの生徒達が集うごく普通の高校です。
ですが、そんな普通の学校も今日ばかりはザワついています。
そう!今日は入学式!
全くテンションが上がらない!
なぜかって?私が働く側だからですよ!
だいたい入学だ新生活だなんだって生徒のみなさんは舞い上がってますがこちとらずっと前からプリント作って寝る間も惜しんで…(ぶつぶつ)
いや、ネガティブになってる時間はありません。生徒のみなさんが登校してきた以上は教師として最低限頑張ってやりましょう。
~一のも組~
がやがや…がやがや…
「今週の漫画読んだ〜?」「まだ読んでない〜」
がやがや…がやがや…
「先生いつ来るんだろう…」「どうせならイケメンか美女がいいよね〜!」
がらがらっ
教室の引き戸が開く。
一点に集中した生徒たちの目が捉えたのは…
「はぁ…」
明らかにテンションの低い青年だった。
「え〜、みなさんおはようございます。今日からみなさんのクラスを担当するーー」
黒板に整った字が書かれていく。
「ーー望木 空と言います。」
ざわざわ…
「ちょっとそこ!キラキラネームとか言わない!」
「言ってないですけど…」
「とにかく!私の生徒になったからにはまともに勉学に励めると思わないで下さいね!」
一のも生徒全員が思った。
『そこは誇るとこじゃねぇ!!』
どうやらこのクラスの学校生活も、一筋縄で
はいかない様子…
「ところで先生、寝る間も惜しんで作ったプリントどうしたんです?」
「…忘れてたに決まってるじゃないですか」
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