第壱の巻「子」

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第壱の巻「子」

「さて、今夜のライブの準備しねぇと…」 彼女はテーレ この街でとても有名なバンドのボーカル担当だ 圧倒的な歌唱力を持ち、自慢のエレキギターで弾き語る 同時に十二支の一番最初「子」を担当している 「今日もきっと盛り上がるッスよ!」 この喋る狐は三土(ミド) 十二支専属の九尾狐の情報屋である 十二支同士の伝達にも困らない それほど効率的なのである 日が暮れようとしている中 二人は今、ライブ会場へと徒歩で向かっている ライブ会場は地下にある 地上と地下とを繋ぐ階段はあるが、彼女は大抵自身の魔法で移動している 彼女の魔法は土属性 十二支の為、街中での魔法の使用も特別許可されている
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