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スタラリーの足音が聞こえなくなったのを確認して、お互いに取り出した本の表紙を見た。
タイトルには『ワイズリー家と彼らと関わりのある人物について』と書かれている。
マークは本を開いて、索引からミカエラを見つけて文章を読み上げた。
『ミカエラ。
本名はミカエラ・シャーロット・ワイズリー。
パトリック・ジョシュア・ワイズリーの妹。
彼女は母親譲りの金髪に父親譲りの黄緑色の瞳をしていた。性格はとても明るい性格だといわれていたらしい。』
説明文の隣にミカエラと思われる少女の写真が載っている。とても可愛らしいと感じた。
ふと、マークが言っていた関わりがあった人物について知りたくなった。
「そういえば、兄妹と関わりのある人物って誰なの?」
「それを調べに来たんだったな。その人は男性なんだ。名前はチャールズ・エドワード・フォーブス。索引に載ってるかな?」
「載ってると思う。索引見てる時に見つけたよ」
Cの欄を指さしてマークに示した。
『Charles Edward Forbes』と書かれている。
彼のことが書かれたページを見つけて、マークに読んでもらった。
『チャールズ・エドワード・フォーブス。
パトリック・ジョシュア・ワイズリーの友人。5人兄弟の末弟。焦げ茶色の髪でアイスブルーの瞳をしていた。戦友や家族によると、穏やかで包容力があるが冷静な分析力と洞察力も持ち合わせていたらしい。しかし、時々自分のことも他人のことも俯瞰して物事を捉えてしまう面が玉に瑕だったと語っている。
パブリックスクールイートン校時代にパトリックと知り合った。チャールズの家系は男性は皆軍人であり、彼もまたスクール卒業後、軍職に就いていたらしい。』
どうしてマークはチャールズについて知りたいのだろう?
彼とチャールズは何か関係があるのだろうか?
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