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外の光の明るさに目を細めながら、外にいる人物を見つめると、目の前には火の点いた蝋燭が入れられている真鍮のランタンを掲げたマークがいた。彼は、呆気に取られた顔をしている。
「……………………………………えーと、シェリア。何してたんだ?かくれんぼ?」
「違う」
誰の足音か分からなくて怖くなってドアを閉めていたというのに、かくれんぼだと勘違いされた。彼にとって私は子どもと認識されているようだ。それが気に入らなくて頬を膨らませた。
「そっか。…シェリア、なんでちょっと不機嫌そうなんだよ?かくれんぼ邪魔したから怒ってるのか?」
「違うよ!かくれんぼはしてない!誰の足音なのか分からなくて怖くなってドアを閉めてただけなの」
「あぁ、そうなの?ごめん。てっきりかくれんぼしてるのかと思った」
違うと否定したのにもかかわらず、マークはかくれんぼの邪魔をしたと言った。
どこまで子ども扱いなのかと不服に思い、つい大きな声を出していた。
彼は謝ったが、どことなく楽しんでいるような気がする。
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