リンファの幼馴染

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「馬ではなく神竜じゃが」 「そう言うことじゃねえよ! どこの誰かもわからない奴にリンファはやれないって言ってんの!」 「お前のものでもあるまいよ」 「ぐぬ……」  つい黙りこくってしまった。確かにリンファは誰のものでもない。幼馴染ってだけで彼女にちょっかいかけるななんて言える分際ではないのだ、俺は。  でも一回言ってみたかったのはある。もちろんリンファの前では言えないけれど。実際、リンファは俺のこともただの幼馴染だとしか思ってないし、それはまさしく事実なのだ。俺はただの幼馴染。いくら俺が彼女をすいているとしても、それがひっくり返ることはおそらくない。 「そんなに言い合っても当のリンファに対しての当たり方を変えないと意味ないと思うよ、ハクレイさん。リオウもだけど。私はどっちとくっついても面白……いいけど」  スイレンはそう言ってため息をついた。面白いってなんだ、つーか俺はリンファが好きなんて誰にもまだ言ってないぞ。
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