神様と名乗る少年

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 薪割りはやっぱりと言うかなんと言うか、僕とハクレイも参加させられた。僕 は神様なのにさあ……。小さめの斧を持ってせっせせっせと薪を割っていく。  ハクレイは実に楽しくなさそうに片手で斧を持ち、振り上げ、振り下ろしを繰り返す。  リオウは真面目にいい音を立てて薪を割っている。休憩ひとつとっていない。これだけみても彼らの性格の違いが如実に出ている、と思う。 「あー、やめじゃやめじゃ! 我は神竜ぞ!?」 「うるせーさっさと手を動かせ!」  やれやれ。この二人が出会うといつもこの感じだ。いやこれはこれで面白いからいいんだけど。いっそこの二人をくっ付ければ丸くおさまるんじゃ?と悪魔の囁きが聞こえた気がした。  それも面白いかもしれない。 「シュリエお前今変なこと考えただろ」 「顔がにやけておる、絶対に何か考えたな」  やれやれ、こう言う時だけ息ピッタリだ。 「もー、二人とも喧嘩してないで薪割りしてよー、生姜焼きが待ってるんだしさ」  僕の言葉に二人は顔を見合わせてからそっぽを向き薪割りを再開した。はあ、ベトベトだ。終わったらお風呂に入らせてもらおう……。
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