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「まあ確かに我に比べればリンファは普通の人間だな」
「神竜と比べないでくれる……? まあ、ありがと」
私はハクレイにお礼を言ってから自分の作った生姜焼きを頬張る。うん、我ながらいい味。肉の柔らかさも生姜の風味も程よい感じだし、付け合わせのお野菜も美味しいし。
「生姜焼き、スイレンにもお裾分けしてあげたら? まだあるみたいだし」
「それもそうね。晩御飯にどうか聞いてみようかな」
シュリエの提案を快く受け入れる。スイレンは私の友人だ。心優しくしたたかな女の子。憧れるけど、自分のようなガサツな女にはああいう振る舞いはなかなかできない。心根が違うのかもしれない。
いつもお世話になっているし、ハクレイが迷惑をかけることもあるし。なんで私があいつの代わりに謝っているのかわからないけれど。
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