ドレンチェリーの子

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「・・・気にならないの?」 『何が?』 「なんで別れたのか、とか・・・」 『いや、別に。聞いてほしい?』 「いや・・・ちょっとすごいなって思って。そういうの好きな人多かったから。」 『だって、普通のことじゃん。誰が誰と付き合ってるとか、結婚してるとか、別れるとか。その人たちが解ってるんだから、あえて外野は口出ししなくてもいいかなって。』 まとわりついていた悪いものが溶けるような言葉だった。 「・・・あなたみたいな人がいてくれてたら、今でもちょっとは幸せだったかな・・・」 『ん?』 「ううん。こっちの話。」 周りの言うことも大事だけど 君は君のままで充分。 そうやって包み込んでくれる存在を自分から手放した私が言えることではなかった。 だけど・・・・・・ 「・・・もし良かったらさ」 『うん。』 「・・・なんか弾いてくれない?」 『・・・多分、有名じゃない曲だけど、いい?』 「うん。」
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