竹田くんの告白、そして赦し

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 有給休暇をつかって、私のおっぱいを胸につけた彼女をあちこち連れまわしたという。そして、毎夜毎夜、明け方まで私のおっぱいを愛撫していたらしい。ふつう借り物のおっぱいは性感ネットワークに定着するまでかなり時間がかかるはずなのに、私のおっぱいと来たら、付けられた翌日から持ち前の感性と無邪気さを発揮したという。 「でも、何かが違うと思った」  ちゃっかりして、お転婆で、はすっぱなところもあるけど聞き分けの良い私のおっぱい。それに比して下の具合がどうも思わしくなかったのだという。 「おっぱいはイチゴミルク色に紅潮し、パンパンに張り、ビンビン感じているんだ。ギターの弦をつま弾けば美しい音色を発するように、美彩ちゃんの乳首はちょっとでも触ると美しい喘ぎ声を上げる。感度は超抜群だった。丘に埋もれているくせにすっごい敏感なんだ。ところが、下半身がいまいちリズムに乗って来ないんだ。彼女、もともと濡れやすい体質だから、膣は十分に潤っている。でも、ノリが悪いんだ。言葉ではうまく説明できないんだけど、おっぱいの頑張りに対して、下半身があまりにもおとなしすぎる。おっぱいがキャピキャピギャルなのに、下半身はすでに旬を過ぎたって感じ。僕がおっぱいばかり愛していて、下半身への配慮が足りなかったのかと思い、意識して膣と子宮を責めてやったんだけど、やはり反応が乏しい」  そこで、竹田くんは乳房だけではなく、複合体としての私を愛したい欲求にかられるようになったという。私の肉体、感情、理性、欲求、記憶などの複合体としての、一人格者としての私を愛したくなったのだ。  おっぱいレンタルドットコムが子会社であることをいいことに、竹田くんは私の個人情報をかき集めた。機会があれば私がいる保育園に就職する目的で、保育士の資格も得た。そして夏子さんが退職する機会をうまく利用し、目的を達成したのだった。
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