守られるΩと甘い約束を

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「んっ……ああっ」  甘い声が部屋の中に響き渡る。  天蓋つきのベッドの上で組み敷かれた僕は憐れもない格好で自分の意思に反して甘い声をあげている。  ここに連れてこられたのは数時間前だというのに。  僕を組み敷いているの男はこの国で一番高い位にあり、誰れでも好きな時にここに呼んで好きなようにできる。  相手に快楽を与えることも死を与えることも意のままだ。 「ほら、もう少しだよ」 「やぁあっ……ああっ」  秘孔を指でいじられて身体を捩る。溢れた愛液がその指を流れて白いシーツに垂れる。  甘い香りが部屋に広がっている。 「ああ、いい香りだ」  うっとりとした声で言われると胸が高鳴って、その肩に回した指先に力が入って引き寄せてしまう。 「分かるだろう?」 「やああっ……んぁあっ」  強烈な快感に頭を振って逃げを打つけど、それは叶わなくて声を上げるしかない。  いじられ続けた秘孔から指を抜くと足を広げられて胸の方へと押さえつけられる。 「入れるよ」 「ひぃアアアアっ……あ、っい」  熱いそれがゆっくりと押し入ってくる。  指で広げたよりも太いそれに押し開かれて悲鳴を上げる。  押さえつける腕を掴む。指先が食い込むほどに力が入る。 「そんなに、力むな。息をしろ」  言われてもどうすればこの苦しさから逃れられるかが分からない。  身体から汗が噴き出す。  じっと待たれるとその存在感を余計に感じてしまう。 「大丈夫か?」  心配そうに何度も声をかけられる。  秘孔から裂けてしまうんじゃないと思うほどの圧迫感。 「やはり、初めてか」  呟くが、「やめてはやれない」と言って顔を胸に埋める。  先ほどまでいじられてぷっくりと立ち上がった胸の突起に唇を寄せる。  チロチロと舌先で弄れ、チュッと強く吸い上げられて、「ああっ」と急な刺激に声を上げた。
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