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〇スキンの無料お試し期間
8月頭の事だったか。
我が家は、生協の注文と、ウォーターサーバーの水の注文と、ビールの注文と、炭酸水の注文が重なっていた。
すべて、午前中の配送で頼んでいた。
エブを書こうと座っても、少し書くとピンポーンとドアホンが鳴り、室内のカメラで配送者を確認してから出ていく作業が続いていた。
3回目位で生協がいつも来るくらいの時間だったので、カメラを確認せずに玄関に出てしまった。
『しまった!』
満面の営業スマイルでニコニコしたお姉さんが立っている。
そして、ドアを開けると間髪入れずに話し始めた。
「〇スキンってご存じですか?」
「はい・・」
「よかったです。」
「CMはご覧になったことがありますか?」
「はい・・」
「よかったです。」
「今回このエステート〇取2の皆様に一斉に無料でレンタルさせていただいているのです。この短いモップと長いモップのセットなんです。」
腕に押しつけられてつい、受け取ってしまった。
「後、換気扇のフィルターと・・・
「ちょちょっと、待って。これ以上は結構ですから。」
頑張ったぞ、私。
かくして、2週間ほど、無料でモップを使わせてもらうことになった。
*************************
そして、話は先週の土曜日に飛ぶ。
18時半頃。ピンポーンとドアホンが鳴った。
休日の夜となれば我が家はすでにほろ酔いタイム。
画面を確認すると、見覚えがあるような人が立っている。
「402の○○です。」
「はーい。今行きますね。」
いや、こんな早い時間からアルコールのにおいをぷんぷんさせているのに玄関に出るのも恥ずかしかったのだが、出ないわけにもいかない。
マスクするから大丈夫かな。なんて思いながら出ていった。
「ごめんなさいね~。」
手を見ると〇スキンの小さいほうのモップの取っ手を持っている。
「これの頭の方をお宅の庭に落としちゃって。拾っていただいてもいいかしら。」
「あ、わかりました~。」
すぐに夫に伝えて取ってきてもらった。しっかり我が家の庭にあった。
まだ明るかったので、4階からでも確認できたらしい。よかった。
手渡すと
「ちょっとね、せっかくだから使ってから返そうと思って、ほこりを払おうと思って降ったらひょいッと飛んで行っちゃったのよ~。本当にごめんない。」
「いえいえ。やっぱり、あの無料でっていうお姉さんから押しつけられちゃいました?」
と聞くと、
「なんだか断り切れなくて。でもせっかくだから掃除しようと思ったらピュンって飛んじゃったのよ~。」
「うちもですよ~。と玄関先に置いてあったモップを見せた。」
お互いに『フフッ』と笑って、会釈してドアを閉めた。
おなじように、庭に落としても今回みたいに笑顔になれたらいいなと思った。
しかし、〇スキンはもう一か月たつのに回収に来てくれない。
我が家は今のところ使うつもりがないので、早く回収してほしいものだ。
「今後お使いいただけなくても、笑顔でササッと回収に伺います。」
といっていたお姉さん。
お待ちしております。
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