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「さぁ、あじはどうだ?」
「…おもったより、不味くはないんじゃ。…じゃがのう、土の味が濃い。内臓かえ?これが土なんじゃ。」
「青臭くて独特の風味が良い、とポジティブに考えたかったが、やっぱり土だよなー。」
「は?おぬしこれが旨くて食ってたわけではないのか⁉」
「誰もうまいとは言っていない。現状食えるものくってただけだ。それに、魔力も補給できてるんじゃないのか。」
「むぅ、確かに僅かじゃが魔力が回復しておる。」
「もっと食べれば、もっと魔力が回復するんじゃないか?」
「…そうじゃのう。」
「俺は魔法?が使えるのかよくわからんし、お前がもっと魔力を貯められれば、こう、便利魔法が使えるのでは?」
「…その通りじゃ。」
「よし、じゃあジャンジャン炒めよう。」
「…わしは、うまい飯が食いたくて、人の子に成ったというのに。最初の食事が、土の味とはのぅ。」
これも前世の凶行の罰ということか、とアデルは半ばあきらめてバッタをムシャムシャ食べましたとさ。
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