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「キャアアアーッ!?ソウスケさん?い、いきなり入ってこないで下さいよぅ。ってか前、前!隠して下さいったら!」
風呂に入るなり、雪兎くんが婦女子のような声で叫んできおった。この作品では今まで発言がなかったが、こう言うキャラだったんじゃな。彼…。
「隠すものなど、何一つとしてないぞい。何を今更、他人行儀な。君を含め、ご兄弟全員オムツを替えたこともあるんじゃからの」
「いつの話ですか、全く…。ってか結構、ご立派だったんですね」
「かんらかんら。これで、数多くの婦女子を泣かせてきたからのう。って、嘘じゃ!ワシの愛したのは、生涯に女房のいづみただ一人じゃよ。マジじゃ、マジ。時に裸になって確信したが、やはり現在の年齢は16歳で間違いないと思われる」
「どこを見て、確信したんですか…」
「内緒じゃ。時に、アレか。雪兎くんには、衆道のケがあるのかの?」
「言い方ァ!ホモって言って下さい!って、いやいや。そんな、ホモとかでもないですから」
「何じゃ。そんなもん、ワシは君が7歳くらいの頃から知っておったぞ。法事の席で、『クラスの○○くんが好き』とか言って親戚中の時を止めておったじゃろう。君ん家は有名じゃから、ご近所の1km四方くらいには知れ渡っておるぞ。『伊勢嶋さんの四男は、たまに変装して男同士のいかがわしい本を買ってる』とな」
「うぅ。そうだったんですか…。一応これでも、家族や学校では隠してるつもりですから…。って、いいですよ。あぁそうですよ、ホモですよ」
「わはは。そんな、ヤケにならんでも。…あぁ、でもそうじゃ。ホモと言えばの…」
雪兎くんに、トオイとの一件を打ち明けた。学校でも、ホモとしても先輩であるからしてきっと相談に乗ってくれるじゃろう。
「そうだったんですか。トオイくんが…。って、これまた薄々気づいてましたけどね。そんなに話す機会はなかったけど、ホモとしての勘と言うか…」
「そんなものかの。ワシは、打ち明けられた時こそ動転したが…。動転して、深く心を傷つけてしまったが…。考えが変わった。この姿になったからかは知らんが、今ではトオイの気持ちを受け入れたいと思う。願わくば、想い人の彼とも結ばれてほしいと思う」
「マジですか。でも、俺も同意見です。俺に出来ることなら、何でもしますよ」
「ん?今、何でもするって言ったな?してほしいことは山ほどあるが、まずはじゃな…」
「は?ソウスケさんも、うちの高校に通うって?」
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